授業を抜け出し、屋上へと続く階段を昇った
扉を開ければ夏の陽射しが遠慮なく照り付け、同時に爽やかな風がボクを包み込む
こんな暑い日に授業なんて受けてられない
言い訳なんて後からいくらでも考えればいい…
今はただ何も考えず、この乾いた風に当たっていたい
ポケットに入ったもう鳴ることのない携帯は此処から捨ててしまおうか…
昨日キミから送られた「サヨナラ」の文字ごと無かった事にしてしまえたら、どんなに良いだろう
でも現実はそんな簡単じゃなくて、キミへの想いは募るばかり
人を好きになる事がこんなにも辛く悲しいモノだとは思わなかった
キミに出会わなければ、こんなにも苦しむ事はなかった…
けど、キミに会えたからこそボクは人を本気で愛する意味を知った
でも、そんなキミはもういない・・・―――
キミへのこの想いは風に乗せて何処かへ捨ててしまおう
たどり着く先はキミじゃなく、この青々とした大空の彼方
いつの日かボクが最期を迎える時、隣で笑う誰かの為に―――…今、キミを忘れよう
・・・サヨナラ
今、君に・・・(14.サヨナラ)
-Fin-
*あとがき*
「周助の黒さにワタシ付いていけないの…」
不二「…(開眼)」
「ヒィィ!サヨナラ」
不二 「…」
↑いや…別にこんな話じゃないから(笑)
失恋ゴメンね周助☆愛してる(^3^)-☆
(07.08.15)
photo by Sky Ruins